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U-Ⅱの中身を少しずつ公開して行こうと思います。今回は音声回路基板について

U-Ⅱの音質の秘密その1

ここでは音声信号が通る基板部分を取り上げてみようと思います。

 まず部品ですが、10KΩまでの低抵抗はDALE社のNS-2Bという無誘導巻線抵抗を使用しています。この抵抗は実にクリアーで且つ音が太く素晴らしい音質を持っています。画像にある黒い細長い部品です。価格はいわゆる普通のエフェクター等に使われている1/4Wカーボン抵抗の500倍位しますがこれに代わるものは他にはありません。それだけ素晴らしい抵抗です。入力インピーダンスを決める高抵抗は巻線抵抗では存在しませんので、タクマン電子社のREX75Gというカーボン抵抗を使用しています。高抵抗は金属皮膜、カーボン皮膜、等色々あるのですがヒアリングの結果ワッテージの大きいカーボン被膜抵抗がベースに合うという結論になり採用しました。タクマン電子の抵抗はリード線が無酸素銅であったり内部も高熱伝導セラミックで出来ております。部品の価格や質だけで音の善し悪しが決まるわけでは有りませんが、ヒアリングを繰り返して吟味した結果このような組み合わせになりました。
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 回路構成ですが非常にシンプルで、おおまかに言うとオペアンプによる2段増幅回路となっております。信号経路に入るコンデンサはたった1個だけでほぼDCアンプと言ってもいい構成になっています。画像の赤い四角い部品がそのコンデンサでWIMA社のMKS4というものを使用しています。このコンデンサは無くても回路は動作しますが「味付け」として入れています。ベースに合う粘り気と太さを演出してくれます。
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 最後に実装です。部品同士がなるべく近く、端子が密集するようなレイアウトにしてあります。
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基板の裏を見ていただくとお分かりいただけると思いますが、ハンダ箇所が箇所箇所で密集していると思います。ハンダの数と量を減らすように心がけています。部品同士を結ぶパターンは0.8mm~1.0mmの太いメッキ線と銅線でつないでいます。プリント基板のような細いパターンだと音も細くなりますが、このようにしっかりと配線すればそのようなことは有りません。
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 回路構成、部品の質、実装技術が一体となってエフェクトONにした時に密度があり、太い、艶のあるサウンドが再生されます。
 
 次回は配線材などを取り上げてみようと思います。
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